2012年7月2日月曜日

ようやく便利になりてきた国内空港へのアクセス

羽田空港には京急が乗り入れ

九八年にターミナルビル地下に京浜急行が直接乗り入れを始めたことにより、羽田空港へのアクセスは格段に便利になった。モノレールだけのときは、いずれの方面からでもJRの浜松町で乗り換えて空港へ向かったのだが、階段の利用も少なくなって航空旅客の乗り換えの手間は大幅に軽減された。

京急は品川から一五(快速特急)1二六分(急行)で結ぶが、新橋、宝町、人形町など都心の東側を抜ける都営地下鉄浅草線、京成電鉄と相互乗り入れをして成田空港までエアポート快速特急で約二一〇分)直通運転もしている。

将来的には、都営浅草線を東京駅まで乗り入れるのと、蒲田駅で東急電鉄との線路をつなぐ構想があり、ますます便利になりそうだ。渋谷から直通の列車が乗り入れることが実現すれば、東急沿線の住民だけでなく、京王、小田急沿線の住民も楽になる。

成田空港は鉄道抜きでは成り立たない

当初の成田空港の地下駅は、将来建設する構想の「成田新幹線」用に用意されたものだったため、開港当時のアクセス交通は、箱崎から運行されるリムジンバスに全面的に頼らざるを得なかった。

多くの乗客が不満をこらえ、高速道路のラッシュに肝を冷やしながら成田へ向かっていたが、運輸省はいつできるかもわからない新幹線のために計画を変更しようとはしなかった。

ところが、時の運輸大臣だった石原慎太郎氏が窮状を見かね、「鶴のひと声」で在来線の乗り入れが決まり、近くを走っているJRと京成が地下駅への線路をつないだ。

いまや東京駅と空港を六〇分で結ぶ成田エクスプレスはJRの稼ぎ頭となり、北は大宮、池袋、西は新宿、南は横浜、大船まで延長運転されている。確かに成田エクスプレスは快適で、運転本数も多いが、運賃は高い(東京駅―成田空港二九四〇円)のと、立ち席が認められていないのが残念だ。

一方、京成の空港特急スカイライナーは上野または日暮里から六〇分で1000円安い。もっとも安いのは京成の普通の特急で、所要時間は七二分かかるものの運賃は1000円ポッキリだ。