2012年9月4日火曜日

海外のアクセス事情

ヨーロッパの中でもドイツ、スイスなどは在来鉄道による空港アクセスが整っていたが、近年はTGVなどの新幹線や国際特急列車を空港へ引き込むケースが増えている。

かつてのロンドン・ヒースロー空港の地下鉄はピカデリーサーカスまでの所要時間が五〇分かかっていたが、新たに空港会社が専用鉄道をパディントンまで引き、最高時速一六〇キロのヒースローエクスプレスを二〇分で走らせている。

パリのシャルル・ド・ゴール空港は開港時に高速鉄道P.ER(ロアシ・レール)を引いたこともあって、空港利用者の二割が利用している。パリ北駅まで三五分、オペラ座まで四五分。ターミナルビルCDG2に設けられた鉄道駅からはPERだけでなくヨーロッパ一円へのTGVが発着している。

アムステルダムのスキポール空港から中央駅までは電車で二〇分だが、治安があまりよくないの
で、観光客は避けた方がよい。

ドイツのフランクフルト空港から市の中央駅までは地下鉄Sバーンで二一分だが、近年工事を行って、国際特急列車ICEの空港乗り入れも始めた。

ミュンヘン空港へは市内の地下鉄Sバーンが郊外電車となって所要時間四〇分。スイスのジュネーブ・コアントラン空港はコルナバン駅から七分、チューリヒのクローテン空港から中央駅まではI〇分という近さである。

ターミナルビルから手荷物をカードに載せたままエスカレーターを下っていくと鉄道のホームに
そのまま降りられるので、とても便利だ。ウィーンのシュヒヤート空港から北駅までは三〇分、ブリュッセルのナショナル空港は中央駅まで二〇分だ。

東南アジアでは新しく建設された香港のチェクーラップーコク空港と九龍駅、香港島とをエアポートーエキスプレスが二三分で結ぶくらいで、他の空港はリムジンバスが一般的。

車社会アメリカでは、ボストンのローガン空港がダウンタウンと地下鉄で、アトランタのパーツフィールド空港がMARTA(アトランタ都市高速輸送会社)が明るく清潔な車両でダウンタウンとを結んでいる程度だが、建設中のポートランドやラスベガスなどを含めて、アクセス鉄道の構想を立てている空港は多い。